【SAP】【移送】移送番号の変更

システムコピーを実施し、同一SIDのまま複数サーバで運用を続けた場合、ソースシステムとターゲットシステムにて移送番号が重複してしまい、移送管理で問題が発生する場合がある。

上記のような状態に陥らない為に、ターゲットシステムの移送番号をカウントアップしておくことが重要となる。手順は下記の通り。

 

■作業手順
 1.T-Code:SE16等でテーブル「E070L」に設定されている値を確認
 2.下記のSQLをクライアントツール等から実行
    update E070L set TRKORR='<SID>K900001' where LASTNUM='TRKORR'
   ※<SID>部分には使用しているシステムのSID3文字に変換してください。

 

【SAP】【移送】ABAP移送の自動化に必要なコマンド

SAP社のERPCRM、BWの運用をするにあたり、よく話題に上がるのが移送の自動化。

プロジェクト期間中は複数人のBASIS担当者がアサインされていることが多いため、プロジェクトのルールに従い申請することで移送を適用してくれる。

運用フェーズに入るとユーザが使用していない時間に移送を適用する必要があるが、その時期にはBASIS担当もほとんどリリース+適用時間帯が深夜であったりするため、自動化する必要性が高くなってくる。

下記のコマンドを使用することにより、移送の自動化を実現することが出来るので覚えておくと良い。(あくまで移送部分のコマンドであるため、その他の部分(判定等)については別途作成する必要がある)

 

■移送依頼の追加
 下記のコマンドを実行することにより、移送依頼に追加することができる。
 あくまでもリストに追加するだけなので、システムに適用されない。
 また、コマンドは<sid>admユーザで実施したほうが良い。
 (UNIX) tp addtobuffer <移送番号> <SID> pf=/usr/sap/trans/bin/TP_DOMAIN_<SID>.PFL
 (WIN) tp addtobuffer <移送番号> <SID> pf=\\sapmnt\trans\bin\TP_DOMAIN_<SID>.PFL

 

■移送の適用
 下記のコマンドを実行することにより、対象システムに移送が適用される。
 コマンド実行時の「01234689」の部分は移送適用時のオプションの為、必要に応じて変更が必要。
 (UNIX) tp IMPORT <移送番号> <SID> client<クライアント番号> 01234689 pf=/usr/sap/trans/bin/TP_DOMAIN_<SID>.PFL
 (WIN) tp IMPORT <移送番号> <SID> client<クライアント番号> 01234689 pf=\\sapmnt\trans\bin\TP_DOMAIN_<SID>.PFL

■参考URL
 

SAP Help Portal → tp Commands

SAP Help Portal → tp Options

【SAP】【BO】BOのユーザ一覧取得方法(Query Builder)

BOはNetweaverベースの製品ではないため、ERPCRMとはユーザの一覧取得方法が異なる。BOでユーザの一覧を取得するためにはQuery Builderを使用して取得する方法がある。ユーザ一覧の取得手順は下記の通り。

 

■BOのユーザ一覧取得手順
 1.下記のURLにアクセスし、User ID、Passwordを入力しログオン
   http://:/AdminTools
   ※PORT番号はデフォルト8080
 2.下記のSQLを入力し、「Submit Query」をクリック
   SELECT * FROM CI_SYSTEMOBJECTS WHERE SI_KIND=’USER’

■注意事項
 大量のユーザが登録されている場合、上記手順で実施すると作業端末のスペック次第ではPCがフリーズする可能性があるため注意が必要。大量のユーザが登録されているシステムでは各種DB管理ツールから実行したほうが良いと思われる。(各種DBツールから実行した場合は一部値のマッピングが必要だったような。。。)

 

【SAP】【DB-SQL】 すべてのユーザがロックされてしまい、システムにログオンできない場合の緊急対応

ABAPベースのシステムにて、標準ユーザを含めてすべてのユーザがロックされてしまった場合に実施する手順。

 

■注意事項■
 手順の意味を理解せずに実施した場合、最悪システムを壊すことになる。
 バックアップ等で復元可能な状態にしたのちに実行することを推奨。

 

■作業手順
 1.インスタンス停止
 2.下記のSQLを実行し、ユーザSAP*を削除(クライアントは適宜変更)
   DELETE from <スキーマ名>.usr02 where BNAME = 'SAP *' and MANDT = '000';
   ※大文字、小文字判定があるので、注意
 3.下記のプロファイルパラメータを変更
   login / no_automatic_user_sapstar = 0
 4.インスタンスを起動し、初期パスワード「pass」でログオン可能か確認

【SAP】【DB-SQL】すべてのクライアントに存在するユーザIDの検索

T-Code: SUIMやSU01、またはT-Code: SE16を使用してテーブルUSR02を参照し、存在しているユーザの検索を実施した場合、SAP GUIでログオンしているクライアントに登録しているユーザしか検索結果として出力されない。

下記の図のような場合で、Client:100にログオンし上記の方法で「SAPBASIS」というユーザを検索したとしても、検索結果は0件となる。

このような状況で検索を実施したい場合には、T-Code: DB02等から遷移できるSQL EditorまたはDB依存のCLI等を利用し、下記のSQLを実行することで全クライアントに存在するユーザIDを検索することが可能。

SQL
 SELECT * FROM <スキーマ名>.usr02
 WHERE BNAME = 'SAPBASIS'

f:id:shinagaga999:20200831102001p:plain

 

【SAP】【T-Code: いろいろ】 トランザクションコードの探し方

忘れてしまったトランザクションコードを探すときの手順。

 

■実行手順

1.T-Code: SE16を実行

2.テーブル名にTSTCを入力し実行

3.表示エントリ数を最大まで追加し実行

4.一覧をエクスポートして、文字検索等で確認する

(例)文字列「ユーザ」等で検索した場合、SU01やSU10等のトランザクションコードが検索結果で得られる。

【SAP】【T-Code: いろいろ】 ユーザ管理関連のトランザクションコードまとめ

ユーザ管理で良く使用するトランザクションコードまとめ。
SUIMが結構便利だと思っているけど、使っている人が少ない印象。

 

■ユーザ登録/変更/削除系
 SU01 : 単体のユーザを登録/変更/削除することが可能
 SU10 : 複数のユーザをまとめて登録/変更/削除することが可能。
       SU01で変更できてもSU10では変更できないパラメータも存在する。

■ユーザ検索
 SUIM : いろいろな条件でユーザを検索することが可能。
       ユーザ以外にもロールの検索等も可能であるため、色々な場面で使用する。
       (例)指定の単一ロールが付与されているユーザ一覧の検索等。

■ユーザ監査
 USMM : ユーザのライセンス監査で使用する。
       実施手順については、SAP社の営業に依頼すると手順書PDFがもらえることが多い。